http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201303020001.html

広島市安佐北区の落合東地区社会福祉協議会が9日から、広島修道大の学生ボランティアグループの協力を受けて、地元の落合東小児童を対象にした無料の学習塾を始める。共働き世帯などの子どもたちの居場所づくりにもつなげたい考え。

学生グループ「Eフロンティア」のメンバー13人や同大の2年生3人が交代で講師を務める。落合東福祉センターを会場に、当面4、5、6年生の10人程度が対象。毎週土曜日の午後1時から約2時間、学生3人で国語や算数などを教える。

3月は食虫植物や方言をテーマにしたユニークな授業を計画。4月から本格的な教科の指導をスタートする。地域のお年寄りと料理や工作で交流する機会も設ける。Eフロンティアの加藤友輔代表(19)は「勉強に興味を持ってもらえるよう、学校や塾とは違った授業をしたい」と意気込む。

Eフロンティアは人文学部教育学専攻を中心とした1年生が昨年6月結成。メンバーのほとんどが教員志望で、「塾に通えないが、学びたい子どもたちを支援したい」と、同年秋から市社協などを通じて活動の場を探していた。児童たちの「朝ごはん会」などの取り組みを進める同地区社協が協力を依頼した。

同小の市川博登校長は「若い学生との交流は子どもたちの将来の選択肢を広げるきっかけにもなる」と話す。同地区社協の立石義敬会長(73)は「学校に通うのが一層楽しみになるような学びの場になれば。多世代交流の機会も増やしていきたい」と話している。