目次

ごあいさつ

8月が終わります。9月からは、多くの地域の学校で授業再開です。
私の住む地区では、高校生は、8月24日から2学期が既にスタートしています
が、小・中学生は、紆余曲折がありながらも結局、いつも通りの9月1日からの
スタートになっています。運動会なども一部縮小、もしくは家族の参加を1名に
絞るなどの対策をしながら例年通りに行う予定です。

修学旅行は、今のところ2月に移動させて様子を見るような状況ですね。

国として今後は「経済を止めない」という流れでしょうが、各地域でコロナに関
する温度差があること、各地域の長の政治的な判断で対応が異なる、ことから
今後も予断は許しません。

さて今回の千樹会もオンラインとなりました。各地域では、既に経済は回ってい
ますし、国もGO TOキャンペーンなどで動くことを奨励しているにも拘わらず、
なぜか県境の移動をすると地区によっては、色々言われるらしいですね。(^-^;;

田舎独特の感性でしょうが、あまり騒ぐとネットそのものを規制されないか?
ちょっと心配になります。

アフターコロナと秋以降

タイトルの内容で今回、千樹会が行われました。ただし実際には、答えがあるわ
けでもなく、互いの状況確認がメインではありましたが。

今回、参考までに簡単にまとめて皆様にシェアしたいと思います。

〇8月末時点での自塾の現状

これは、多くの塾が生徒数昨対比100%に戻っていました。正直、「ほんとか?」
と思う部分はありますが、(^-^;; 今年3月〜6月までの売り上げをどう挽回する
か?ということには頭を悩ませていましたが、生徒数で言えば、昨年並みまで戻
ってきています。

ただ全国でのデータ(6月末段階)では、昨対比は、平均するとマイナス6%に
くらいの回復です。約
65%程度の塾が、マイナスで苦しんでいることを考えると、
コロナ明けで学校
再開と同時に、生徒が動いた塾とまったく動かなかった塾が
ハッキリしたと言え
ます。

昨対比140%になった個別指導塾さんもいます。しかし多くは動いていないわけ
ですので、最終的に勝った塾には、他にない勝つ理由があったわけです。

(後で考察とともに書きます。)

〇秋以降の予定、今後の方針

メンバーの多くが、助成金や借入などで現金を持っていますが、使い先は、未定
という先生が多かった気がします。ある先生が「お守り」という言い方をしてい
ましたが、とにかく現金は持っておくにこしたことはありません。
しばらくして使わないことが確定すればまとめて返せば良いわけですので。

中には新校舎を出そうとしている先生もいました。勝算があれば問題ありません
が、今後新しいことをするには、秋以降の景気状況にかなり注意しながら進めて
いくことが大切です。

〇オンラインについて

オンラインについての質問がありましたので、考察は最後にまとめますが、会議
で出た範囲で言えば、

 1.何をするかより、誰がするかが問題になっている。
 2.オンラインの裏には保護者がいることを?理解し、基本、生徒をほめる。
   (教室のような密室授業の気分でやったところは、軒並み失敗)
 3.オンライン自習室はあり
 4.オンラインは標準装備になる

という内容でした。割とすんなり納得の行く話であったのではないか?と思いま
す。




〇その他(考察も含め)

私は、コロナの影響でゆるやかに起こるべき現象が一気に起こったと考えていま
す。その1つが、6月以降の生徒の動きです。約10%の塾が一気に伸ばしている
のに対し、40%前後の塾は減らしているわけです。(実際には新しい生徒が入っ
て来ない。)

また昨対比140%となった塾さんは、別の個別塾さんからのSOSに応えるため、そ
の他塾の高3生の指導をオンラインでやっているそうです。また昨対比が伸びた
にも拘わらず、自塾近くの生徒は、週2回、3回の通塾を1回に下げる生徒がいる
一方で、最近来た遠くからの生徒は、逆に週4回以上通いたいというそうです。

まずこれらから分かるのは、塾に行く理由が変わってきているということです。
そもそも個別指導塾は、「高い」ことが多いのですが、講師の問題以前に、その
お金を保護者が払えるか?払う価値があるか?という部分をシビアに見られ出し
ているということです。逆に「目的」がハッキリしている場合は、お金は出すわ
けです。

近い、便利というだけなら、もっと安いところに流れます。早い話、日雇いのよ
うな肉体労働で付加価値を認めてもらえない場合は、単価は安くなっていきます。

またある先生は、塾は前年対比でイーブンまで戻ったので、塾はこのままで他の
ビジネスに力を入れるとおっしゃってました。基本的に地方では正しいと考えま
す。塾は、自社のビジネスの1つとして考えると非常にメリットがあります。
(仕組みが簡単、現金商売、保護者に会えるなど)しかし、横展開をするとなる
と非常に厳しい状況です。

そもそも私は今が潮目と言うのは、今までの成功パターンがどうも通用しなくな
ってきたと感じるからです。業(ぎょう)というのは、基本的には、成功パター
ンをワンパターン化して繰り返すことだと認識していますが、その成功パターン
が変わったわけですので、今は、新しい成功パターンを作る時代です。
するとどうしても1校舎でプロトタイプを作るしかないわけです。

今までは、1校舎で簡単なマニュアルを作成し、管理システムを作り、横展開す
ることで生徒数を増やす方法だったわけですが、そもそもコロナで生徒が計算通
り集まらないこと、家賃や人件費を考えると、月謝をダウンさせ難いが、その価
値感が変わってきていることなどから、通常の横展開は厳しいと言わざるを得ま
せん。

そういう意味では、個人塾としてのメリットを考えて次の柱を作るということは
非常に意義のあることだと考えています。新しい成功パターンを作るには、5〜
7年はかかります。その塾は、小学生にシフトしていました。つまり中学生・高
校生を敢えて切っていく方向で動きながら、昨対比をクリアしたわけですので、
ある意味、新しい成功パターンが出来つつあると考えられます。

オンラインについては、現実は私の意見がかなり変わっているのかも知れません
が、正直言って、今の段階だとパソコンがあれば十分です。理由は簡単で、オン
ラインのサービスで追加料金を取れている人が皆無だからです。

そもそも契約に入っていないということもあるでしょうが、何よりも対面授業が
普通になっている現状においてオンラインをメインにする必要がないわけですし
その準備や機材にお金を投入しても時間のムダです。それは、先程、書いたよう
に何をするより、誰がする!という問題にも直結します。

コロナでもしストップしたら(多分、しないとは思いますが)その時だけZOOMで
つないで自習の形でも良いので勉強を見る。そしてとにかくなるべく早く対面に
するということで現状OKかと思います。

ある先生からは、今年、オンラインをしていないんですがした方が良いですか?
という質問がありましたが、オンラインを考える以前に、誰がする!という問題
が大事で、現実、複数店舗の内、自分のいる校舎以外は、まだ立ち直ってないの
で、内部充実からだと、オンラインは、よほどの事があった際にZOOMでやればい
いので、今は先に内部(マニュアル化、標準化)だと話をしました。

オンラインは、本当に多くのツールが出ていますが、問題は、それ単体でお金を
取れている塾がどのくらいあるのか?ということです。

今の塾の仕組みの延長では(授業を映像化して流す、教室の延長でZOOMで各家庭
につないでの自習室)お金は取り難いはずです。実際、以前の生徒にはタダで、
コロナ以降に入って来た生徒には一応、多少の経費を払ってもらっているという
レベルで、その商品を目的に買いに来るというレベルにはなっていません。

それらを踏まえて今後の対策で言えば、

〇塾の仕組みをなるべく早く固めて(塾長1人の個人塾か他人を数名雇う中小塾
 でいくか)もう1度、新しい成功パターンを作るつもりで内部固めをする。

 ・地域の絞込、・成績での絞込 ・月謝での差別化 ・顧客での差別化

〇塾以外に柱になるものを見付けて塾が固い内に次の柱にまで育てる。
 ・出来ればビジネスモデルが異なるもの。

〇オンラインを考えるのであれば、単体でお金が取れるレベルまで考えるか、
 そうでなければ、緊急時用の方策レベルで考えておく。

編集後記

今、実は同友会の会議(工場見学)をZOOMで行っております。ほぼ毎週、ZOOMの
会議が入るので、結構しんどいですね。途中退席がし難いこと。回す人が必要な
ことなど、オフラインと比べて独特ですね。それにしても工場見学までZOOMです。
塾見学も余裕で出来ますね。(最近は、会議中にブレイクを取るようになりまし
たが)

次回、10月下旬の集まりは、どうにかオフラインでやりたいところです。