目次

ごあいさつ

新年明けましておめでとうございます。2022年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

いよいよ共通テストまで2週間を切りました。毎年のことですが、ヒヤヒヤしますね。
年明け1月から2月末までは、ほぼノンストップという塾さんも多いと思いますが、
この時期は体調を崩しやすい時期でもあります。体調には十分お気をつけください。
またオミクロン株の感染者が増加傾向にあります。
出来る限りの対策をして、悔いのない結果になるよう頑張ろうと思ってます。

本日のテーマ:2022年に向けて考えたこと

昨年末に塾に関するご相談をいくつか受けてました。新しい?塾の形ですので、やってみないと分からないのですが、時代は変りつつあり、まずは小さくチャレンジですね。

今回の相談内容は、

1.完全リモート自習室
2.カフェのような塾

の2つです。詳細は控えますが、2に関しては、都市部には最近出てきています。今回は、地元でやるということで、この片田舎で受け入れられるかどうかが問題です。

一方、1に関しては、個人的には非常に興味深い実験になると思います。2021年は、塾としても大きな潮目が来ました。今後、大きく塾も変わる必要がありますが、その大きなヒントになるのでは?と、今後の動向に注目しています。

塾業界の遍歴から・・

長年、塾業界に携わってきての個人的な感想ですが、私は今までに2回、業界に革命(ちょっと大げさですが)が起こったと考えています。

それは、

・映像授業
・個別指導

です。

映像授業は、東京の予備校の授業が地方で受けられるということで、ブレークしました。そのベースは、情報格差であり「都市部の予備校には合格するための秘密があるのでは?」という期待もあったことで地方に受け入れらました。

しかし一方で「実況中継」などの参考書が出回り、結局、予備校の授業内容も、参考書と変わらないということや(当たり前ですが)、価格が地方だと払えないことなどの問題も顕著化し、今では経済力に乏しい地方だと厳しくなってきています。

ただし、一定レベルの指導を初めて全国に波及させたという点では、その功績は大きいと考えます。

簡単に言えば、映像授業の真の売り物は「情報格差」であったとの認識です。

一方、映像が出始めた頃から、私は「映像は最終的には無料になる」と話してましたが、YouTubeの台頭により、これが現実化しています。

また少し前から価格破壊を目指した安い映像も数社から発売され、今では、それらの授業の質も格段によくなり「映像授業は無料」もしくは数千円で・・という流れは止められないでしょう。

教育系YouTuberの台頭も著しく、有名予備校の講師でなくとも映像授業で儲けるスキームが出来ています。YouTubeだと無料ですし、作成者にも広告料が入ります。最近は本当に質が良いものがYoutubeにも多くなりました。

もはや映像授業だけではお金を払ってもらえなくなります。

さて個別指導は、大学生をバイトとして雇い、少ない生徒数に先生をあてるという形です。

集団塾であれば、どこまで生徒数を一教室に詰め込むか?ということが至上命題であり、また大勢の生徒を同時に「動かす力」を講師の指導力と言ってましたが、せいぜい1対2程度の人数であれば、そのようなスキルも必要なく、この10年ほどで一気に伸びてきました。

もちろん生徒を取り巻く環境が変わり、一斉指導が難しくなったことも大きな原因の1つではありますが(1か所に多くの生徒を「同時」に集められなくなった。)それよりも、塾と言えば「個別」と世間の気分が変わったことの方が影響は大きい気がします。ともかく個別は、新しい風を業界にもたらしたと思います。

しかも個別指導塾のアンケート結果を見ても意外と個別は「面倒見が良い」という評価が多く、今までの一斉授業の先生のスキルは本当に生徒側からの指導力や、面倒見と一致していたのかどうか?と思わざるを得ません。。

個別指導は、生徒が(歳の近い)先生に会いに来るということをビジネス化したもので、ある意味、教育のソフト化が非常に良かったのだと認識しています。

その証拠に多くの個別指導塾は同じテキストで同じような指導方法で行っています。つまり塾の売り物としての差別化は、その部分(指導)ではないということも非常に興味深いところです。

また個別指導は、ある種の「ピンハネ商売」です。キャバクラに近いシステムですが、塾業界の儲けの仕組みを変えたという意味においても革命的だったと思っています。

ただしコロナで「密」な環境がダメになったこと、またバイト学生を取り巻く環境が変わったことで、塾でバイトしたい生徒も減っており、まだまだドル箱ではありますが今後、どうなるかは不透明です。

私が2021年から潮目がきたと話をする根拠の1つが、この映像授業、個別指導の衰退を感じるからです。(人口の多い地区は、まだ絶好調のところが多いようですが)

空間を売るという考え方

授業が「タダ」となり、キャストである大学生のバイトが厳しくなったその次にどうする・・・といったタイミングで出てきたのが、「空間を売る」という考え方です。

以前からありましたが(10数年前にも有料自習室は存在しました。)ITが発展した現在では、リモート管理も簡単になりましたので新しい形の自習室を展開しようとしている人が多くいます。

考え方は、不動産業に近く、坪当たりの売り上げを考えるのみで、付加価値となるようなサービスは、逆に「排除する」という方向です。

個人的な意見ですが、日本は「サービスも無料化」の方向に動きそうです。形のないものにお金を払うという感覚が薄いと思われます。(チップ制もないですしね。)

最近では個人塾の先生から「御用聞き」になってしまって摩耗する、とか生徒が追加のサービスをしてもらうことが当たり前のような感覚になっているとかの話が出るようになりました。

これもサービスが無料になりつつある証拠かと思っています。

ともかく「モノ」でないと買ってくれない世の中になってきているという懸念が私にはあるわけですが、そういう中、自習する空間「だけ」を売るというのは、非常におもしろいと思うのです。(空間というモノだけを売る)

面白いことに自習室なので、何も指導しないと言っているにも関わらず、生徒・保護者は塾と認識しているようです。すると「塾と自習室の違い」って何?と考えてしまいます。

特に高校部の先生は、指導に力を入れている先生が多く、特に自立系の先生はテンテコマイでやってたりするわけですが、実は意外と生徒は、その部分を評価していないのかも知れません。

形という意味においては、カリキュラムがあり、しかも本数で分かる映像の方がよほど「形」になっています。個人塾は、形にするという部分が弱いため損をしている気がしますが、ともかく過度なサービスをして疲弊し、最後に自分のポテンシャルが落ちて、結果、生徒・保護者からもダメ出しされて終わる・・ということにならないようにしておかなければなりません。

私の2022年のテーマは、

・やっていることを形にする。
・お金を頂くポイントを明らかにする

ということにしています。なんとなくのサービスでは、ジリ貪になっていくでしょうし、気持ちよくお金を頂くには、形にするしかないだろうと言うことです。

新年が始まったばかりですが、あっと言う間に1年が過ぎ去ります。12月末には、今とは違うステージにいれるようにこの1年頑張っていこうと思います。

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