目次
ごあいさつ
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
さて塾業界のデータを見ると好調だった大手塾にも、昨年10月以降ブレーキがかかっています。
個人塾にもその傾向が見てとれます。今年は正念場となりそうです。頑張りましょう。
本年のテーマ:生き残るためには
昨年までは、「値上げと固定費(講師費用)削減」で利益を確保していた大手も、
これ以上の値上げが出来ないことや、必要な人件費まで削ってしまい人材不足の感が
出てきたことで、大ブレーキがかかってきています。
また個人塾も、生徒が動かない状況にかなり焦っているのではないかと思われます。
1:少子化でなく「超」少子化の怖さ
問題は少子化ではない!という投稿も見えますが、これはまだ幸せです。
関東地方などまだ人口が増えていたりします。
東京は別の国と私は言ってますが、多くの情報は東京から発信されます。
これが不幸のもと。東京の情報やノウハウは地方では使えません。
少子化と超少子化は、全く状況が異なります。
3年程度で塾生が3分の1になるとか普通に起こりえます。
また地方では小・中学校の廃校や統合が相次ぎ、地元から中学校がなくなったと
いう先生もいらっしゃいます。高校は言うに及ばずです。
私の地域だと、高校は全て「全入」です。全部、競争倍率1倍を割っています。
定員160名に対し、120名とか140名とかという状況です。
一般的に競争倍率が1倍を数年割ると「定員数」を削減するのでそうならないのでは?
という話も聞きますが、超少子化だとそのような「お約束」など関係ありません。
教師をクビに出来ない限りは、これ以上、削減出来ない状況です。(今後は統廃合です。)
その状況になって初めて地域がどう動くか?ということが分かります。
しかしその時には既に遅し・・ということが多いのも事実です。
まず地方で塾を運営されている方は、
〇受験がない中での塾運営
が前提になると考えて下さい。多くの塾は受験があって初めて成立します。
学校の下請けから抜け出すつもりで、ある意味「民間だからこそ出来ることは何か?」と
いうことを考え抜いた経営が求められます。
2:自塾生と保護者に対して
(昨年は、「やりたいことをやる!」)
なので全てにおいて、顧客に見えるようにすることが目標です。
塾はサービス業のため「来てもらえれば分かる」というスタンスで経営している先生が
多いかと思いますが、来る前に分かるようにする・・・これを「紙」で売ると言いますが
パンフレットやチラシなどにもしっかりと書き込み、また決められたことを決められた手順で
行うことが当然のように求められます。
また保護者、生徒に感謝をしているという話は良く耳にしますが、
感謝の気持ちをどう表すか?どう見える化するか?ということも考えるべきです。
私の塾では、月謝を頂いた際に、全員に手書きハガキを送ります。
お礼のハガキです。これを効率が良いからとメールやLINEでやる塾もあるかと思いますが、
人間関係において効率だけを求めると、相手からもそういう扱いになります。
あくまでも気持ちを伝えることが重要ですので手書きにこだわっています。
また同時に生徒さんの様子も一言書き添えます。以前はニュースレターとかを書いていた時代もありましたが、全員が読む当たり前の
ことよりも、自分の子供の方が大事です。手書きなので大変ですが毎月書くのが私の塾の
仕事になっています。
3:ドメインを拡張する。もしくはズラす。
塾をつぶすのと、会社を潰すのならどちらが良い?という話もします。
生きていく手段として学習塾を経営している先生がほとんどだと思われます。
中にはお金がたくさんあって趣味でされている先生もいるかも知れませんが、
ほぼ多くの方は、塾の運営を通して生活費を稼がれているのでは?と思います。
そうなると超少子化となってしまった地区で「塾」にこだわる必要があるか?
というのが私の意見です。もっと言えば塾は夜の仕事ですので、昼間の仕事も
すれば?という話をします。
千樹会でも同じ話をしますが、そもそも学習塾とは何ぞや?と自問自答して頂き、
それが、
〇教えるところ(一般的な一斉授業の塾は、これ?)
〇勉強する環境を用意するところ(自立系などは、これ)
〇勉強したい人と教えたい人とのマッチング(個別などはこれ)
と色々と定義があるかと思いますが、結局、単に生徒に生徒を絞っていただけであり
ターゲットを変更しても、今までのスキルなどがキチンと有効だと分かると思います。
実際、私の塾では
〇日本語指導(市からの委託事業、及び法人向け)
〇通信制高校
〇フリースクール(某団体からの要望)
と地域の教育を軸として一般的な塾の生徒とは違う層をターゲットとしている部分があります。
よってお金も月謝でなく市の「予算」になっているわけですが、BtoCだけでなくBtoBも塾は
十分にやれる土壌があるのです。
地域密着系の塾であれば、塾長先生の名前が通っていることでしょうから、意外とこのBtoBは
良いかと思います。(何かあれば相談下さい。)
4:差別化は他との違いから
尖がった塾というのは、他と圧倒的に違うということです。
圧倒的に違うためには、コモディティになるような商品を入れないことです。
映像やAI系など基本的には、講師削減には良いでしょうが(つまり経済的な観念からは良いでしょうが)
塾の存在価値を考えると、隣の塾と同じものを入れて選ばれる理由にはならないはずです。
どれだけ手間をかけるか?ということが勝負を決めるわけです。
そして多くの場合、違いというのは、
〇幅の広さ(狭さ)
〇深さ
から出てくるわけですし、多くの場合は、顧客の違いこそがビジネスの違いになります。
これらを考え抜く1年になろうかと思われます。
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