2021年1月5日に一部、加筆、修正しました。
目次
2020年12月20日 松山シークレットセミナーにて ① 考え方
12月20日、松山にてシークレットセミナーを開催しました。
クローズドのサロンで告知しただけですが、8名の先生が参加してくれました。
今回は、塾経営とは直接関係のない資産運用についての話が中心でした。
私どもにとって塾は、「生活の手段」でもあります。特に個人塾はその様相が大きいものです。
ビジネスとしてとらえている塾長は、もちろん塾を拡大していきますが、その場合は、
生徒数の多い(母集団の多い)関東地方を目指すことになります。
実際、仙台進学プラザをはじめ、多くの地方大手塾が、直接的、もしくはM&Aなどの間接的に
関東地方に進出しています。この場合、「人・物・金の問題」がずっとつきまとい、
ゴールは、売却か上場ということになります。
個人塾は、この問題があまりありません。塾長1名で売り上げ2000万円などザラにいます。
しかも他人を雇っていないわけですから、「利益を出す機関」としての効率は良いわけです。
しかし自分がいなくなった後、塾を家族に残すということは考えものです。
そのため一定の年齢にいった塾長だけを対象に、塾で稼いだお金を家族にどのように残すか?
というセミナーを実施したわけです。
今回のスペシャル講師①
不動産関連:学生大家 野田さん
不動産は、学生大家という名目で活躍している野田くんが講師を務めました。
大学1年で起業し、既に会社を3つ経営しています。
1棟立のマンションを既に15,16くらいもってますし、
銀行からの融資も無担保で8億引っ張ってくる強者です。
大体、個人塾の塾長で一度に8億も引っ張る人なんていないですね。
彼には、ベーシックインカムとしての不動産の話をしてもらいました。
今回のスペシャル講師②
海外投資関連:Mさん(某社経営、兼 県、及び経産省アドバイザー)
私の友人のMさんには、海外投資の話をしてもらいました。
レベルが高い話なので、おいそれと出来るとは思いませんが、自分より若い人でも、
ここまで調べて実践しているということには、かなり衝撃を受けたと思います。
海外投資だけでなく、今の投資の動きがどうなっているか?そもそも安全な投資とかあるのか?
など具体的な例を交えて話をしてもらいました。
今、個人塾の塾長が考えていること ②今後の予定
朝4時まで塾長の話に付き合いましたが、
ある先生は、キャンプ場を作りたいということでした。
もちろんGOです。
この先生は、今までにも
「店舗拡大」(現在10校舎 生徒数800名)
「学童」(市と組んで市内全ての小学校前に開校済。)
「日本語指導教材販売」(社団を作り、全国で販売)
「AO入試専門教室のFC開発」
など色々とお話を伺っておりましたが、「今回の話が一番いいね。」と正直な感想を述べました。
ご本人も「いや、河野先生には怒られるかと思ったんですが、なんだろ?銀行も他の関係者も皆、OKなんですよ。」
とのこと。
実は、ここが塾長が陥る最大の罠です。
塾長の多くは、塾にプライドをもっています。
ご苦労をして大きくしていったわけですので思い入れが強いのは分かります。
また教育関係ということで、何か高尚な仕事と思い込んでいる節もあります。
しかし関係者や投資する側からしたら関係ありません。
どこまでそのビジネスが伸びるか?どうリターンがあるか?
という一点です。
不動産にも同じことが言えます。
家を売りたいとなった際、多くの方が、自宅や実家の安さに唖然とします。
ご本人には思い出など色々と詰まっているので思い入れも強いのでしょうが、
買う側は関係ありません。あくまでも立地や家の状態などで見るだけです。
需要と供給の関係で決定するわけです。
そのため多くの人が家を売れず、結局、お金が出ていっている状態になっています。
塾はどこまで行ってもローカルビジネスです。
最終的には、どの店舗のどの校舎長も、地元に好かれないとダメになります。
多くの大手塾が今、校舎を畳もうとしているのは、需要と供給の関係で、競争に負けたのと
そこまで資本を突っ込んでも見合うだけのリターンがないからです。
つまり塾をビジネスとして考えると、正直、関東方向に延びるしかないわけです。
地方の隙間を埋めるように伸びている塾もありますが、内情は非常に厳しいのが現実です。
母集団がいるところでないとビジネスとしては存在しないというのは当たり前の話です。
一方、個人塾は、塾長一人でやれます。ただし多店舗の場合、そこが崩れると、他校舎の利益を
食うだけになり最終的には、畳むことになります。
実際、先日、地元で有名な老舗の塾が解散しました。(県下No1の塾の母体になった塾です。)
地方でのビジネスと都市部でのビジネスは違います。
有名な森塾ですら、埼玉、東京に出ることで大きくなっています。
(しかもビジネスモデルとしては、フォレスタの販売ということである意味、
コンテンツ会社、インフラ会社になっています。今後は、更にその様相が強くなるでしょう)
50歳にもなる塾長ですと引越しも難しいでしょう。しかも子供は地元からいなくなる。
そのような中でも家族の生活を支えていかないといけません。
その答えの1つが、このセミナーであり、ローカルビジネスという考え方です。
キャンプ場は、獲得する土地が広大ですので、誰が?ということが問題になります。
そこを市と組んで学童までしている先生なら安心です。しかも市が組むと固定費はいりません。
大きな人件費もいりませんし、先行投資もそんなに必要ありません。
またお客は、県外からでも引っ張ってこれます。地元の飲食業も潤います。
しかも先生がキャンプが好きとなると、地元の子供たちの課外活動なども手伝ってもらえます。
地元にとってのビジネスになる可能性が大きいのです。ローカルビジネスとは田舎でのビジネスと
いう意味だけではなく、地域のためのビジネスという意味もあります。
地方でいくら子供が少なくなってもゼロにはなりません。
地元で一番信頼される塾は、大手塾でもFC塾でもなく、地元に根差した塾です。
私が今、提案しているのは、それを1つの経済基盤として、どんどん教育を軸にローカルビジネスを広げていく
という考え方です。
塾は、ビジネスモデルとして、
〇サブスク(会員制)
ですので、誰を会員にするか?ということをしっかりと考えた上で、自分のベーシックインカムとしては、
自分1人で1000万円はいかせましょうと。
その上で、フロー系のビジネスや、投資系を入れた上で、ローカルで役に立つビジネスをしながら、
(自分のステージを上げるようなビジネス。)自分なりの成功のイメージに近づいていきましょうということです。
地方では、塾だけの一本足打法は、早晩崩れます。
塾のビジネスモデルを変え(自分が一番気分よく働ける形に切り替え)、その上でローカルビジネスをする。
既に大手塾は全て同じようになっています。同じ他社商材を買い、商材販売会社さながらです。
まともな高校生の指導ができないところも増えています。
一部の中学受験を除くとプロのいない世界になりつつあります。
私たちは、大手塾がイナゴのように子供たちを求めて都市部に向かうのを後目に、
地元でしっかりと教育という軸を持った上で、地元に貢献できるビジネスをやっていきましょう。