タイトル:行列を作る
実験校で、夏以降のテーマとして「行列を作る」ということでやっておりました。
(今は、2名の待ち。行列とはまでは言えないか?)
人口が2万人を切る街で塾を経営するには、どうするか?と考えた際、高単価(
平均して)で一定の層だけを取る塾しようと考えたのが5年前。
実際、少子化の激しいところでは、丸い塾(つまり何でも引き受ける、全部のコ
ースがあるような大手とかFC系個別指導塾)は、苦しい戦いを強いられています。
塾の価格も二極化していますので、高校受験を中心としている塾の単価は、下が
る傾向にあります。(平均競争倍率が全県でも1倍を余裕で切っています。)
しかし高校部は、一部の突飛な層を相手にしていなくとも、内容によっては、
月謝が高めでも生徒を集めている塾が、そこそこあります。それも個人塾や家塾
に多いのが特徴です。
棲み分けが進むのも少子化の影響ということですね。
さて今回のテーマとした「行列」。これをどう作るか考えて出た結論は、
〇供給過多にしない。(需要過多にしてしまえばよい)
ということでした。当たり前ですが、フェラーリが必ず需要より1台少なく作る
ということもヒントになりました。供給過多にしても、塾はサービス業ですし、
スタッフが疲弊しても意味がありません。今、大手さんは土、日も休みなくやっ
ていますが、どんどん価値が下がることになります。そのため基本路線は、供給
量を減らすということとしました。
また、なんでも屋ですと行列は出来ないのですが、何かの専門店でかつ人数制限
があれば作りやすいはずです。そのため方向としては専門店で人数制限をするこ
とになります。(これは5年前から変わらず)
その次の手は、
〇人が欲しがる(もしくは引き付ける)新商品やコースを出す
ことです。塾は、「新商品」という概念は少ないかも知れません。しかしコンテ
ンツ会社や、教材販売会社は、毎日必死に新商品を考えています。
ここでは、新商品=新コースと考えてもらっても大丈夫です。とにかく新商品を
出さないと何が定番なのかもわからなくなりますので、今回は、どうにか新コー
スを作りました。
先に結論を言えば、実は、新コースに直接お客は来ませんでした。しかし、定番
のいわゆる普通の塾?のコースには一気に生徒が並んでくれました。(本校では、
ある学年が恥ずかしながら1名だったのが、一気に10名になりました。)
実験をまだ続けていますが、超少子化の中での方法論が見えてきています。
大手塾であれば、まだ人口のいるところに進出することが基本路線でしょうし、
ネット塾に進出する、もしくは次の新しい柱を作るということになりますが、個
人塾では、今まで培った経験や人間関係などを土台として見せ方や伝え方で変わ
れることも多いものです。
ただし競争が今は、ローカルだけでなくある意味、全国ですので、今後はネット
塾や通信教育、もしくは学校そのものでの補習や塾などとの戦いになっていくの
でしょうが。
今回ヒントにしたのは、最近よく行くワークマンという店がありますが、そこの
専務が出した本です。非常に分かりやすく戦略を書いてくれています。
◆ ワークマン式「しない経営」–4000億円の空白市場を切り拓いた秘密
(下記リンクをクリックしてみてみる。)
これを参考に、まず自社が、
〇製品力が強いのか?
〇顧客関係力が強いのか?
〇運営力が強いのか?
を分けて、それ以外の部分をどうするということを最初に考えました。
塾の製品力というとピンと来ませんが実績であったり評判であったり地域での支
持の高さだったりと考えても良いでしょう。顧客関係力は、通塾年数であったり、
兄弟姉妹の通塾率であったりと考えてください。(面談の数などはあくまでも、
関係力を強くする手段ですので、それ自体で強いとは言えません。)
また運営力はとは何かと言えば、これは一言で言えば現場力です。現場力の明快
な解はありませんが、私は、現場のスピードだと考えています。お客を待たせず
に現場で判断をすることです。スピードは誠意ですので、何かあって「上に聞い
てみます。」では現場力があるとは言えません。
これは本の中でも企業風土を変えるという表現で説明されています。
私どもは、田舎の塾ですので、顧客関係力は元塾生の子どもが来るくらい強いわ
けですから、商品力もしくは運営力を高めることになります。
しかしながら圧倒的な製品力など学習塾の世界で見た事ありませんので、(^-^;;
次のクロスセル(本の表による)が出来るものを考えました。
運営力は、現場の顧客サービス力なので(塾によって定義は異なるでしょうが)
今回は、各校舎長に新コースの設計そのものを全てやってもらました。
(そのためターゲット学年もバラバラになりましたが、今の段階では集まってい
る学年を更に集めるというのが、基本戦略なので、そうなりました。)
結果としては、先程言ったように、新商品に来た生徒やターゲットとした生徒は
来ませんでしたが、他学年が一気に増えました。売り込みのようにそれらの学年
には見えたのかも知れませんね。しかし自塾ブランドを下げないことは気づかい
ましたので、それも良かったのかも知れません。
(本では、ワークマンらしくないことはしないという表現になってます。)
今回は、方針としてウチらしさを出した上で、
〇安売りは基本しない。
〇無理な生徒・保護者は取らない。(引き受けない)
ことは徹底しました。サービス業の場合、嫌われないように八方美人になること
が多いのですが、結局、現場にしわ寄せがいってしまい、長い目で見ると現場力
が落ちていきます。バタバタするだけで終わるパターンになりがちです。
そこで先に上記のことは徹底すること。それで断ってもOK、というか合わない
客を引き受けたら怒る(^-^;;ということでやりました。
また価格等に関しても
〇平均単価は2万円以上にする。
ということも徹底しました。まだ一部の商品が入れ替わってないのですが、来年
の2月には、ほぼ総入れ替えになり安価な商品はなくなります。
これは2万円を超えるとクレームが少なくなるのに対し、8000円以下だとク
レームが増えるというデータがあるからです。クレームは、多くの塾長が現場の
対応の問題と捉えていますが、私が分析した結果では、そもそも組織的、仕組み
的に無理があるためクレームの出やすい形になっている塾が多いというのが結論
です。これは塾長判断で仕組みや価格を変えることでかなり改善出来る問題です。
また私の塾では、保護者の層を考えますので、これも徹底しました。
実際は、教室によりかなりの違いがありますが、俗にいうアッパー層は地区によ
っても、職業等は異なりますので各教室で細かく今の生徒・保護者を分析した上
で、設計を立ててもらいました。
データを見ても9月からは対前年比が100を超えてきました。税理士からも回復
傾向とはっきり言われました。一方、7月は対前年比で約3割ダウン。
これは、今回の夏期講習は、コロナのため安価で短いものにした事が直接の原因
ですが、実はこのように安い講習にした瞬間に生徒が取らなかったというのが、
本当の話です。ちなみに手を打った8月は、対前年比160%となり、これは何が
あったと税理士にも質問されました。ま、色々と実験すると、このような事は
多々起こるわけですが、ちょっとした方法1つでここまで売上も変わるという事
は、毎年同じことをしている塾さんには、考えてもらいたいところです。
今後、塾長1人の塾も増えていくはずです。そうなると、そもそも自分の時給を
上げることが必要です。高価で効果的な内容を出来る範囲でやるということにな
りますから、生徒数よりも売り上げや利幅を考えるべきです。(一番まずいのは
塾長1人の塾で、他塾と同じ形態、同じ金額、同じ内容でたまたま集まっている
塾です。気が付いたら終わってる可能性があります。塾のマズイのは、どんな塾
でも生徒が少々は来てしまうことです。ここはかなり敏感に自塾を見ておく必要
があります。)
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◆みかん買ってやって下さい。
日本一のみかんです。(天皇杯授与されてます。)先日、お伝えしたように、
今年は、大手デパートに卸すということでしたが、何とバイヤーにだまされ、
2トンのみかんがまだあります。(@_@;;
先日、全国の先生方々に買って頂きましたが、まだまだ残ってます。
(何せ2トンですからね・・・)
今回は、
5kg 1箱 3000円
10kg 1箱 4000円
共に送料込というほぼ市場価格の半値くらいになってます。玉のサイズはバラバ
ラですし、ハネみかんではありますが、味は変わりません。複数個でもOKです。
以下のフォームからお申込み下さい。
申込みフォーム
https://ws.formzu.net/dist/S21520970/
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◆学習塾関係者の方へ
現在、友人の塾長先生が塾弁を販売しています。
お子様がいる管理栄養士の方が考えた塾弁です。
1食300円×5種類×2セット+送料でサンプルをお送りします。
例
1.ボンゴレロッソ弁当(318kcal)
あさりで鉄分補給。
鉄分不足は貧血や集中力低下の原因です。
低カロリーなので女子や夜食に最適です。
2.アジから揚げ弁当(391kcal)
DHAやカルシウムで記憶力、集中力アップ!
咀嚼で脳を活性化!
3.鶏の香味焼き弁当(592kcal)
香りづけにローズマリーを使用。
ローズマリーには集中力や
記憶力の向上などの作用があります。
4.豚ごぼうのチャプチェ弁当
低糖質&高タンパク(236kcal)
低カロリーで食物繊維が豊富です。
5.チーズデミカツ弁当(509kcal)
カルシウム摂取で骨格からの身体づくり。
運動量の多いい人向け!
もし、自分の塾においてもいいなと思われる方は、私までメールをください。
正式に販売開始となった際は、マージンも入るようにできるそうです。
ご希望の方は、mkono@j-keiei.comまでご連絡下さい。
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裏メルマガのお知らせ
学習塾ニュースとは別に不定期でメールを配信しております。
今回は、裏の方が多いですが、ご登録がまだの方は、
http://j-keiei.com/ にアクセス→ 右端のバーを下に行くと裏メルマガの
記載がありますので、そこから必要事項をお書き添えの上、送信して下さい。
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編集後記
本編では書き忘れましたが、他塾との違いをはっきり出すには、他塾でも導入で
きるようなシステムなどは入れないことです。(^-^;
システムを入れるということは、家賃を自分で上げていることと同じです。
今では家賃の高い一等地でも集まらない時代です。システムで来ることはありま
せん。(分析ツールはいいですけどね。顧客に使うわけではないので)
さて、最近は自宅と実家のメンテナンスでほぼ1日が終わる状況です。(^-^;;
午前中は、ほぼ作業着姿。そのためワークマンによく行くのですが、いや安い。
作業着が上下で3000円とか、ビックリですね。
電動工具も今は亡き親父がほぼ揃えてくれてましたので(プロだったので当然で
すが)来年には工務店でも作ろうかと考えております。(^-^;;
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* 発行人 :学習塾経営研究会 代表 河野 優
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